SDGsへの取り組み

SDGs

電子部品のイメージ

DEVELOPMENT GOALS

SDGs(持続可能な開発目標)とは

持続可能な開発目標(SDGs)とは、2015年9月の国連サミットで採択された2030年に達成を目指す国際目標です。地球上の「誰一人として取り残さない」社会の実現を目指し、地球全体で課題となっている貧困や飢餓、健康、平等、インフラ整備、気候変動問題など、17個のゴールから構成されています。

SDGsは発展途上国のみならず、先進国も含んだ全世界的に取り組むべきユニバーサル(普遍的)な課題であり、各国政府のみならず、企業や地域社会、市民団体まで幅広いセクターに協力が求められています。

現在、日本国内でも自治体から民間企業まで、さまざまな団体が持続可能な社会の実現に向けて取り組みを進めています。

タクマグループの取り組み

EFFORTS OF THE TAKUMA GROUP

株式会社ダン・タクマは、 再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野に於ける
リーディングカンパニーである「タクマグループ」の一員です。

「タクマ」創業の精神である「汽罐報国」、則ち世の中が必要とするもの、世の中に価値があると認められるものを生み出し社会に貢献するというグループの使命と価値観に基づき、持続可能な世界の実現を目指すSDGsに賛同し、グループ長期ビジョン「Vision2030」の下、半導体・電子デバイス産業の発展に貢献する活動に取り組んでいます。

世界のエネルギー環境をめぐる状況が大きく変化していく中で、半導体・電子デバイス業界の製造プロセスが求める、高度にクリーンな環境の創造と維持により当該業界で培った技術・実績と人材を活かし新しい事業領域で、環境課題の解決に貢献すべく商品開発に取り組んでいます。

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

タクマグループの重要課題
(マテリアリティ)※

ENVIRONMENT (環境)

  • 気候変動対策への貢献
  • 資源・環境保全

SOCIAL (社会)

  • お客様・地域との信頼関係の一層の強化
  • パートナーシップとイノベーションの推進
  • 安全と健康の確保
  • 人材の活躍促進

GOVERNANCE (企業統治)

  • コーポレートガバナンスの強化
SDGs17つの取り組み

タクマグループが優先して取り組むべき事項として特定した中長期的なESG課題。
SDGsや気候変動への対応などステークホルダーにとっての重要度と、 自社にとっての重要度の双方の観点から整理したもの。

ダン・タクマの取り組み

EFFORTS OF DAN-TAKUMA

マイクロバブル・ナノバブルを利用した電子産業向け精密洗浄への応用研究開発

東北大学未来科学技術共同研究センターとの共同研究を通じて、マイクロバブル・ナノバブルを利用した電子産業向け精密洗浄への応用研究開発、またナノバブルオゾン水での衛生・ヘルスケアへの応用研究を進め、東北大学と協働し商品化を目指しています。

従来の半導体洗浄では加熱混合洗浄液が使われてきましたが、オゾンと純水を原料として利用する次世代環境技術対応型洗浄装置は、従来と同等以上の洗浄性能を、酸素や水といった地球にやさしい原料を洗浄液として利用可能とし、廃液処理の容易化、安全性の向上を達成し、持続可能な世界の実現へ貢献すべく開発に取り組んでいます。

6.安全な水とを入れを世界中に 16.海の豊かさを守ろう

東北大学との共同研究における特許取得に関して

2018年以来、東北大学未来科学技術共同研究センターとマイクロバブルを応用した半導体の洗浄技術の実用化・社会実装に向けて共同研究に取り組んでまいりました。この度、その成果として発明した「オゾンマイクロバブルを応用した半導体《ウェハ基板の洗浄方法》」が特許庁より特許として認められました。

本発明により、従来半導体ウェハの洗浄工程の一部であるフォトレジストの除去について、広く使われている加熱硫酸-過酸化水素混合液(SPM)を極めて環境負荷の低いオゾンマイクロバブル水による代替洗浄の実現可能性が高まり、今後ますます厳しくなる環境負荷低減と洗浄効率の両立という社会要請に応えるものと考えております。

東北大学未来科学技術
共同研究センターとは?

東北大学未来科学技術共同研究センターは、大学の知的資産をもとに産業界等と連携して国内産業の創出を図るため1998年に設立された組織です。
その中でも、未来情報産業研究館は、東北大学が長年培い世界をリードしてきた半導体に関する革新的技術をさらに発展させることを目的として2001年に竣工いたしました。

未来情報産業研究館は、ISO クラス1レベルの高性能クリーンルーム施設、多くの半導体製造関連装置を有しており、数多くの企業との共同研究により、必要となるシステム、回路、デバイス、プロセス、製造装置、部品、材料、計測評価、インフラ・ユーティリティのすべての開発を同時並行的に取り組み、研究成果の社会実装を実現しています。

東北大学

東北大学未来科学技術共同研究センター教授からのコメント

教授

白井泰雪 博士

半導体集積回路を基盤としたセンサ・デバイスの性能向上、機能拡大、高信頼化は、情報・エレクトロニクス分野のみならず先進科学技術、環境、エネルギー、医療、社会インフラなど様々な分野への大きな貢献が期待されています。

一方で半導体製造にかかわる電力消費量の増大、排ガス、排薬液といった環境負荷に対する課題も指摘されてきています。これらの課題を克服するためにはこれまでと異なる視点での革新的半導体製造技術の創出が不可欠です。

株式会社ダン・タクマとの共同研究は、これまで半導体製造技術には導入されていなかったマイクロ・ナノバブル水の技術を、半導体ウェーハ洗浄、レジスト除去、半導体製造装置関連部材の洗浄と非常に幅広い応用展開が期待できる非常に有望な技術であります。

マイクロ・ナノバブル水の技術は未解明な点も多々あるため、基礎的特性からの研究が必要ですが、従来の半導体洗浄のように高温、高濃度薬品を必要としないため、電力消費や排液量削減など環境負荷低減に大きく貢献できる可能性を有しています。本技術の開発を加速・成功させ、一刻も早く社会実装を実現させるべく努力してまいります。

特任教授

高橋正好 博士

水の中に浮遊する小さな気泡に思わぬ可能性があることが分かり始めています。東北大学とダン・タクマ社が共同で進めているテーマは「半導体ウェーハの洗浄技術」ですが、その展開は非常に大きな広がりも見せつつあります。

小さな泡に大きな可能性をもたらしてくれる要因は「水」です。特に水と気体の「界面」です。ここは水が最も活性化した領域であり、水本体とは大きく異なった物性を持っています。マイクロバブルと呼ばれる小さな気泡は、水の中で縮小して消えてしまう特徴を持っており、これは気液界面の活性力が急激に凝縮している「反応場」でもあります。

ダン・タクマ社は「超純水」中に高濃度のマイクロバブルを発生させる技術を持っています。このマイクロバブルは消滅する瞬間に強力な「活性種」を生み出すことから、我々はこれを利用して薬液フリーのウェーハ洗浄技術を確立しています。最先端の半導体洗浄に向けて、実用化レベルまで技術を高めることができました。

また、ナノレベル(100nm以下)のパーティクルを発生させないマイクロバブル発生装置は、半導体以外の分野でも新しい可能性を広げつつあります。クリーン度の高いマイクロバブル発生装置は他に例が少なく、ナノサイズの気泡の研究や技術開発に欠かせないものです。これによって作り出された「ナノバブル」は気液界面の活性が極限の「点」として安定化したものであり、生体や植物などに触れたときに、細胞の活性化など様々な効果を発現すると考えています。

ダン・タクマ社と東北大学はマイクロ・ナノバブル技術を実用化させ、半導体を含めて、農・水産業や、環境、土木、医療・バイオなど広範囲な分野でお役立ていただける技術開発を目指しています。

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