マイクロバブル事業とはなんでしょうか。
人間の毛髪の太さよりも小さな直径の気泡をマイクロバブルと言います。このマイクロバブルを半導体の洗浄に応用する技術について2018年より東北大学と産学共同研究をしています。現在は、ここ数年のうちに半導体洗浄装置として市販化ができそうなところまで研究が進んでいます。
従来の半導体洗浄装置とどこが違うのでしょうか。
マイクロバブルを使用することで、①薬剤を使わないで洗浄できる、②従来よりも少ない量の水で洗浄できる、の2つの効果が期待できることがこれまでの研究で判明しています。これは地球環境にとって非常に優しいため、SDGsの観点から国内外を問わず多くのニーズが見込めると思われます。
この仕事のやりがいについて教えてください。
マイクロバブルを活用した半導体洗浄技術に関しては、他社も研究を進めていますが、当社が1歩先を進んでいる状況です。当社が実用化に成功すれば、世の中を大きく変えられるかもしれません。そうしたダイナミズムを直に感じることができる点です。
また、マイクロバブル事業は5年先、10年先に当社の事業の柱の1つになっていると思われます。それをゼロから立ち上げていくという面白さは何物も替えがたいと感じています。
現在の課題は何でしょうか。
現在では、まだ研究室内でレベルの話です。これを実際の製品レベルにまでブラッシュアップしていくには、人や設備など多くのモノに投資をしていかなくてはなりません。おかげさまで当社の業績が好調ですので、研究自体には十分に投資ができていますが、一緒に研究を進めてくれる人材はもっと必要と感じています。
具体的に求める人材像を教えてください。
「ものすごく専門的な知識が必要なのでは」と思われがちですが、大学などで理工系の基礎教育を受けた人であれば大丈夫です。そうした知識も重要ですが、それよりも仕事への向きあい方や性格などを重視しています。
この事業はすぐに結果が出るものではありませんから、粘り強く諦めずに続けることができる性格の人が向いています。また、せっかく出た結果が悪いものであったり、他者から良くない評価を受けたりすることもあります。そうしたときでもめげたり、心が折れたりせずに続けられる強さも必要です。
そして、技術の研究というと、研究室にこもりっきりというイメージが強いですが、実際には装置を製造してくれる協力工場など多くの人たちとの密な連携を図らなくてはいけません。出張も多いですので、フットワークが軽い人、対面でのコミュニケーション能力が高い人が向いています。